【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD FD 組み付け

DE ROSA TITANIO Soloをフレームから組み立てる【ロードバイク組立記】シリーズ。

前回はクランクセットの組み付けまで完了しました。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD CRANKSET 組み付け

2016年12月4日

今回はフロントディレイラー(FD)を組み付けて行きます。

準備するもの

ロードバイク用のグリス

焼き付き防止剤

トルクレンチ

CAMPAGNOLO SUPER RECORD FRONT DERAILLEUR (2015)

クランクセットの組み付け時にも書きましたが、TITANIO SoloのコンポーネントはCampagnolo SUPER RECORDを組み付けます。コンポーネント一式、つまりGroupset(グループセット)は海外オンラインショップのMerlin Cycleから購入しました。

フロントディレイラー(FD)の組み付けは付属の取扱説明書またはオフィシャルサイトを参照しながら行っていきます。

詳細はこちらにとてもわかりやすく丁寧に記載されているのでお任せするとして、本エントリーでは余談を書いていきます(^^)

特徴 – その1

CampagnoloのFDは2015年モデルからSHIMANOと同じくロングアームになり、変速性能の大幅な向上を果たしました。アームと言っているのは下の写真の白地に黒抜きでSUPER RECORDと書かれた飛び出た部分です。

このアームの先端部にシフトワイヤーを掛けてFDの操作をするので、アームが長い方が梃子(てこ)の原理が働き、結果として変速レバーの操作がより軽く、小さいアクションで可能となるわけです。

次にSUPER RECORDのFDの特徴として、チェーンガイドのインナープレートは金属素材ですが、アウタープレートはカーボン素材になっています。

シフトチェンジの時に大きな力が掛かるインナープレートは耐久性を優先して金属素材に、ほとんど力が掛からないアウタープレートは軽量化を優先してカーボン素材と使い分けています。

  • シフトアップ

    フロントのチェーンをインナーギアからアウターギアにチェンジする時に、FDのインナープレートがチェーンをアウターギアに押しつけるようにして持ち上げるため大きな負荷が掛かります。

  • シフトダウン

    フロントのチェーンをアウターギアからインナーギアにチェンジする時に、FDのアウタープレートがチェーンをインナーギア方向へバシッとビンタをするようにして落とすため、シフトアップ時のような重い負荷は掛かりません。

ちなみにアウターガイドがカーボンになってもRECORDやCHORUSと比較して数グラムの違いしかなく、あえてSUPER RECORDの良さを挙げるなら「カーボン素材を使ったルックス」と「Campagnoloとして軽量化のために出来ることを全てやり尽くした製品」という2点でしょうか。

「コストパフォーマンスが…」など無粋なことは置いといて、私は“あり”だと思います(^^)

特徴 – その2

また、Campagnoloの2015年モデルのFDには”S2 SYSTEM”とそうでないものの2種類が存在します。私はどちらでも良かったのですが、グループセットに入っていたのは”S2 SYSTEM”のFDでした。

上の写真、FD本体から向かって左に“ツノ”のように突き出たパーツがあるのがわかるでしょうか。これが”S2 SYSTEM”の目印です。

CampagnoloのFDが2015年モデルからロングアームになり、梃子(てこ)の原理を使った変速性能の向上が行われたと書きましたが、梃子の原理を使ってより大きな力でシフトチェンジするということは、他方で「FD固定部に対しての負荷が増える」ということです。

それに対処するために設けられたのがこの”S2 SYSTEM=ツノ”です。このツノをフレームに当てた状態に組み付けることで、変速時にFD固定部に掛かる力をフレーム本体にも分散しようということです。

ただしこの”S2 SYSTEM”のツノはカーブを描いており、フレームの形状を選びそうです。また、曲面がピッタリだったとしても、例えばカーボンは一点に力が集中するような場合にフレームを傷つける恐れがあります。SHIMANOのDi2のFDのように、補強板などで保護をするなど注意が必要と思われます。

FDクランプ & チェーンガード(=チェーン・セキュリティ・デバイス)

さて、CampagnoloのFDは2015年モデルから直付けモデルしかなくなりました。よって、クランプを使ってフレーム本体に固定します。また、こちらは必須ではないですが、私はCampagnolo純正のチェーンガードも別途購入しました。

チェーンガードと書きましたが、Campagnoloによる正式名称はChain Security Device(CSD)です。ちなみにグローバルにはChain Watcher(チェーン・ウォッチャー)という呼び方がスタンダードで、日本でよく使われるChain Guard(チェーン・ガード)はママチャリとかに付いている大きなチェーンカバーを指すようです。

これらを合体させるとこんな感じになります。これだけでもメカニカルでカッコイイ!

FDとクランプおよびCSDの接合部やボルトには全てグリスを塗布しました。またクランプはTITANIO Soloのシートチューブに直接触れるため、内側に焼き付き防止剤を塗りました。上の写真のクランプ内側がグレーになっているのは焼き付き防止剤の色です。

組み付け作業

FD、クランプおよびCSDを固定するボルトの指定トルクは7Nmです。トルクレンチを使って締め付けます。

またクランプをフレームに固定する部分のボルトの締め付けトルクは5Nmと指定されています。変速等で繰り返し力が掛かるFD固定部の方が指定トルクが大きくなっているようです。

ということで、FDの組み付けが完了しました。写真はチェーンもつけた状態ですが、フレーム(De Rosa)とタイヤ(Schwalbe)以外はホイールも含め見事にCampagnoloのパーツばかり。カンパフリークには堪りません(^^)

FDだけで語りすぎたので分割になってしまいましたが、次回はRear Derailleur(RD)です。

つづく。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD RD 組み付け

2016年12月27日

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ABOUTこの記事をかいた人

サトウ ケン (sato ken)

1980年生まれ。横浜市在住。

ミニベロ一筋10年目を迎える2016年秋にロードバイクデビューしました。
趣味のカメラを携えて、自転車の話題を中心に好きなこと楽しみながらお届けしていきたいです。

愛車は以下の2台体制。

ロードバイク: DE ROSA TITANIO Solo
ミニベロ  : E.B.S FLOAT 451 Road