インドの自転車観察記|インドの車窓から

急遽仕事でインドへ1週間ほど出張してきました。

場所はインド南部のバンガロール。標高の高い高原地帯のため、インドの他の地域と比較すると穏やかで涼しく過ごしやすい気候が特徴です。またバンガロール空港があり、IT産業が盛んで『インドのシリコンバレー』とも呼ばれている栄えた地域です。

さて、インドではどんな自転車が走っているのか興味があり写真を撮ってきました。といっても日中は仕事、空港⇔ホテル⇔オフィスの移動は全て送迎車なので、ほぼ朝の送迎車の車窓からの風景です。

インドの自転車のある風景

インドの自転車は非常にくたびれ感はあるものの、ホリゾンタルで綺麗なダイヤモンドの形をしたスチールフレームの自転車が多く見られました。

大きなアーチを描いたスプリング付きの革っぽいサドルを目一杯下げて乗ってます。日本のママチャリと違って質実剛健で味のある佇まいがカッコよくも感じます。

変速ギアはなく、シングルな模様。タイヤはマウンテンバイク程ではないけどかなり太め。理由は道路の舗装が荒れているから…、ではなく一本路地に入ると舗装も無いダートだから。

ダイヤモンドフレームに次いで多いのがトップチューブとダウンチューブがヘッドチューブに向かって弧を描いて集合していく上のタイプのフレーム。日本では見かけたことないような形状です。リアは複雑なフレーム構造になっていてサスペンション機能があるようにも見えます。

下の写真は上のフレームの色違い。

ちなみにこの車道は中央分離帯のある片側2車線の幹線道路ですが、交通量が多く車の流れは意外と早くありません。ただしインドの道路には基本的に信号がないので、よっぽどの渋滞でなければ完全に停車することもあまりありません。

そんな車の波を縫うように自転車が走っていきます。写真にはないですが、同じようにバイクも車の隙間にグイグイ入ってきます。

下の2枚はピンボケなのでPCでは写真を小さくしています。

1枚目は今回唯一のピカピカのマウンテンバイク。インドで見る自転車の中では明らかに高級そうに見えます。手押ししているのはパンクしたのでしょうか。

2枚目は頭にフードを被った自転車乗り。上にも同じような格好の写真を紹介している通り、インドでは定番のファッションのように見受けられます。

手ぬぐいのようなものをマスク代わりにしている自転車乗りもいました。

インドは舗装路から一本横道に外れると未舗装の道が多く、また空気が乾燥しているため砂埃が多いのです。

日差しが暑くてもカラッと気持ちよく過ごしやすいのは嬉しいのですが、一方でオフィス街を歩いてても喉が痛くなってきます。

通勤の前に子供を学校に送るお父さん自転車乗り。

インドの一般的な学校事情はわかりませんが、白く身なりの整った制服姿の子供達と、雑然として路上にゴミが散らかった街並みのギャップに不思議な感覚を覚えました。

今回唯一見たヘルメット姿のライダーがこちら。マウンテンバイクをすごいケイデンスでペダル回してました。

インドの車は狭い道でもクラクションを鳴らし、夜はライトをパッシングして、歩行者をどかしながら猛スピードで突っ走るというむちゃくちゃな運転が多いです。ましてこれだけ広い道です。

しかし彼は慣れた様子でこの信号のない道を対向車線を横切って右折していきました。現地の人でしょうか。我々と同じオフィス街に向かっていったので、インドでは割と裕福な部類の人と思われます。

当初はインドでどんなロードバイクが走っているか興味深々で探したのですが、ついに見つけられませんでした。というよりも、路面が舗装ガタガタor未舗装の道に細いタイヤのロードバイクの出番は当然なく、インドでロードバイクを見ることは初日に諦めました。

おまけ写真

こちらは“オートリキシャ”というインドのタクシーです。トゥクトゥクと間違ってしまいそうですが、トゥクトゥクはタイの乗り物です。

スピードはあまり出ませんが、三輪なので急ハンドルを切るとほぼ直角に曲がります。インドは車線があってないようなもので、この小ささとフットワークでスイスイ進んでいきます。

続いて、今回の出張で唯一の観光(?)だった早朝の公園散歩。現地の仕事相手がホテルの近くに住んでいるということで、仕事の前に日の出を見に行こうと誘ってくれました。5:40にホテルのロビーに集合して彼の車で出発(^^;)

LALBAGHという公園です。大きな湖を囲むように遊歩道があり朝の散歩には最適な気持ちいい場所です。

早朝から非常に多くの人が散歩しており、またベンチに並んでおしゃべり、体操や瞑想、スポーツを楽しむ人々で大いに賑わっていました。インドの人々は朝が早く、仕事の前にリフレッシュの時間を持つことが多いようです。

近くにある彼のお気に入りの喫茶店で飲み物をご馳走してくれました。ノンシュガーのミルクコーヒーで10ルピー(17円)くらい。これがとっても美味しかった(^^)

街並みは日本と比較してしまうと不衛生だったり無秩序な雰囲気がありますが、そんな中でものびのび笑顔で過ごしているインドの人達を見ると、どちらが幸せなんだろうと考えてしまうような、本当に気持ちの良いインドの朝でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

サトウ ケン (sato ken)

1980年生まれ。横浜市在住。

ミニベロ一筋10年目を迎える2016年秋にロードバイクデビューしました。
趣味のカメラを携えて、自転車の話題を中心に好きなこと楽しみながらお届けしていきたいです。

愛車は以下の2台体制。

ロードバイク: DE ROSA TITANIO Solo
ミニベロ  : E.B.S FLOAT 451 Road