DE ROSA TITANIO Soloをフレームから組み立てる【ロードバイク組立記】シリーズ。
前回はリアディレイラー(RD)の組み付けまで完了しました。
今回はブレーキを組み付けて行きます。
準備するもの
ロードバイク用のグリス
焼き付き防止剤
トルクレンチ
T25 トルクス ビットソケット
CAMPAGNOLO SUPER RECORD BRAKES (2015)
TITANIO SoloのコンポーネントはCampagnolo SUPER RECORDを組み付けます。コンポーネント一式、つまりGroupset(グループセット)は海外オンラインショップのMerlin Cycleから購入しました。
ブレーキの組み付けは付属の取扱説明書またはオフィシャルサイトを参照しながら行っていきます。
詳細はこちらにとてもわかりやすく丁寧に記載されているのでお任せするとして、例によって本エントリーでは余談を書いていきたいと思います。
SUPER RECORD BRAKEはDUAL PIVOTを選択
CampagnoloのSUPER RECORD/RECORDおよび一部のグレードでリア・ブレーキを2種類用意しています。
- MONO PIVOT (MONO PIVOT BRAKING SYSTEM)
- DUAL PIVOT (DUAL PIVOT BRAKING SYSTEM)
私は2. DUAL PIVOT (DUAL PIVOT BRAKING SYSTEM)を選択しました。

PIVOTというのはブレーキの動作軸のことで、MONOだと1軸、DUALだと2軸になります。
MONO PIVOTとDUAL PIVOTの構造的な違いやそれぞれの特徴については、Campagnolo公式のCAMPY TECH LAB™ – MONO & DUAL PIVOT BRAKING SYSTEM – CAMPAGNOLOという動画でわかりやすく紹介されています。
それぞれの特徴をまとめると以下の通りです。
MONO PIVOT
- ブレーキバランスがFRONT:REAR = 70:30
- リアブレーキがロックしない(しにくい)
- リアブレーキが(DUAL PIVOTと比較して)加減しやすい
- (DUAL PIVOTと比較して)30g軽い
DUAL PIVOT
- ブレーキバランスがFRONT:REAR = 50:50
- 前後でブレーキパワーのバランスが取れている
- リアブレーキが(MONOと比較して)ブレーキングパワーがある
MONO PIVOTとDUAL PIVOTはどちらが優れているというのではなく、動画の中でも問いかけられているように「どちらが好みか?」で選ぶのが良さそうです。
DUAL PIVOTを選択した理由
前提条件として、私は利き手の右手でフロントブレーキ、左手でリアブレーキを操作するように組みます。
DUAL PIVOTを選択した理由は2つあります。
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利き手は右手なので右手の方が握力が強いから
ひとつめの理由は利き手が右手なので右手の方が握力が強いからです。つまり、左右のブレーキを同じ感覚で握っても結局FRONT:REAR = 60:40くらいの差がつくはずで、それならブレーキバランスはMONO PIVOTと大差ないと考えました。
ところで、ロードバイクの本場ヨーロッパでは右手でリアブレーキが通常です。そして宗教やその他の理由から左利きの人はほとんどいないと言われ、ほぼ右利き(残りは両利き)です。先に紹介した動画でも右手でのブレーキングの様子がクローズアップされています。
何が言いたいかというと、MONO PIVOTは力が強い右手(利き手)でリアをブレーキングする場合に最適なオプションとも考えられ、利き手と反対の手でリアブレーキを操作する場合はDUAL PIVOTを選ぶのが良さそうと判断しました。
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ブラケットポジションで人や車のいる場所を走るから
プロのように下ハンドルのポジションでブレーキレバーに余裕で指が掛かった状態だとブレーキに力が入り過ぎることもあるかもしれません。また40km/hを超える高速集団走行をするとなると急制動は危険で、微妙な速度調整が必要となります。そうすると力加減しやすいMONO PIVOTの恩恵は大きいかもしれません。
しかし私は走行中はブラケットポジションがほとんどで、しかも人や車の往来がある公道やサイクリングロードを走ります。ロードレースと違い人の追い越しや信号等で何度も減速/停止します。
ブラケットポジションでのブレーキングパワーは下ハンドルでレバーに指をしっかり掛けた時に比べるとかなり劣ります。そこで、軽い力でもブレーキを効かせられるDUAL PIVOTの方が自分のスタイルに合っていると考えました。これが2つめの理由です。
また筋肉は振動するだけでも疲労するため、長距離を走ると握力は必ず弱まります。ロングライドの時には“ブレーキがちょっと楽”が積もり積もって最終的には“すごく楽”に繋がっていると思っています(^^)
組み付け作業
組み付けと言ってもトルクレンチを使い指定トルクでボルトを締め付けるだけです。先にリンクを掲載した公式マニュアルの指示通り、フロント/リア共に10Nmのトルクで固定していきます。

フロントブレーキはフォークの裏側から専用のボルトを差し込んで固定します。ボルトの規格はT25トルクスです。トルクレンチに別途用意したビットソケットを装着して締め付けていきます。

ブレーキとフォークの接触面にはギザギザのプレートが挿入されており、このギザギザがフォークに食い込むことでブレーキが左右にズレないようになっています。
ブレーキのボルトは締め付けすぎるとフォークを痛めたり、ボルトの破断につながり危険です。また締め付けが弱くても走行中にブレーキがガタついたりと事故に繋がる恐れがあります。トルクレンチを使って適切な強さで確実に締め付けるようにします。
リアブレーキも同様です。

フロントと同様、ブレーキアーチを前後から挟み込むようにして固定します。
ところでブレーキアーチはTITANIO Soloのフレームそのものであり、つまりチタン素材です。ということでボルトとブレーキアーチが接する部分にはいつもの焼き付き防止剤を塗布します。

以上でフロント/リア・ブレーキの組み付け作業は終了です。
つづく。
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