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【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO ULTRA-SHIFT GEAR/BRAKE CABLE SET組み付け

DE ROSA TITANIO Soloをフレームから組み立てる【ロードバイク組立記】シリーズ。

前回はエルゴパワー(ギアシフター兼ブレーキレバー)の組み付けまで完了しました。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD ERGOPOWER組み付け

2017年1月11日

今回はULTRA-SHIFT用ギア/ブレーキケーブルセットを組み付けて行きます。

準備するもの

ワイヤーカッター

焼き付き防止剤

ブレーキアウターキャップ

CAMPAGNOLO ULTRA-SHIFT GEAR/BRAKE CABLE

TITANIO SoloのコンポーネントはCampagnolo SUPER RECORDを組み付けます。コンポーネント一式、つまりGroupset(グループセット)は海外オンラインショップのMerlin Cycleから購入しました。

今回のULTRA-SHIFT用ギア/ブレーキケーブルセットの組み付けは付属の取扱説明書またはオフィシャルサイトを参照しながら行っていきます。内容はエルゴパワー組み付けの続きになります。

詳細はこちらにとてもわかりやすく丁寧に記載されているのでお任せするとして、例によって本エントリーでは余談を書いていきたいと思います。

Campagnolo純正ケーブルセットについて

今回組み付けるULTRA-SHIFT GEAR/BRAKE CABLEは、平たく言えばCampagnolo純正ケーブルセットです。

なんの変哲もない(?)純正ケーブルですが、個人的にはシルバーでシンプルに刻まれたCAMPAGNOLOとULTRA-LOW FRICTION(超低摩擦)のロゴがとても気に入ってます。またトラディショナルなパイプ組みのスチールフレームにはこの純正ケーブルがよく似合うと思っています。

余談ですが、このカンパ純正品は結構なお値段のするケーブルで、国内で購入しようとすると7,000円以上します。“ケーブル=消耗品”と考えるとカンパへの愛を試される価格ですね(^^;)

もし国内ショップにこだわらなければオンラインバイクショップWiggleから約3,400円(2017年1月現在)と半額以下で購入できます。Wiggleは合計8,000円以上購入で送料無料なので、私の場合はタイヤやチューブなどの必需品&消耗品と一緒にまとめ買いするようにしています。また価格微調整のために補給食を1つ2つ試すのがちょっとした楽しみだったりします(^^)

もしケーブルの交換も自分で出来れば工賃も掛かりません。そのためにはブレーキ&シフトの調整まで出来る必要があるのですが、これが結構コツがいります。しかし、カンパユーザーとしてはこれらの整備を自分で出来るかどうかで“ランニングコスト”が大きく違ってくると思います。

ワイヤーカッター

ワイヤーカッターはHOZANのものを使用しました。

これまでこのHOZANのワイヤーカッターで3セット分のブレーキ&シフトケーブルを切断しましたが、切れ味の低下は全く感じません。少し重いのですが「パチッ」ではなく「ヌルッ」と気持ち良くカットすることが出来ます。

信頼の国産品質で切れ味と耐久性は折り紙付き。Amazonの高評価もそれを物語っています。

ちなみに今回の作業においてワイヤーカッターの切れ味はかなり重要です。切断面はヤスリや千枚通しを使って整えたりしますが、切れ味が悪いと整える手間も一苦労。さらに切り直し(=少し短くする)となると最悪で、1セットではケーブルが足りなくなる恐れもあります。

工具も突き詰めれば消耗品ですが、カンパはケーブル代の方が高いのでワイヤーカッターを妥協する理由はありません。組み立て後のメンテナンスでも末長く使っていくために、ここはしっかりしたものを選びました。

ブレーキケーブルの組み付け

さて前置きが長くなりましたが、ブレーキケーブルから組み付けて行きます。まずは右のエルゴパワーからケーブルをハンドルバーに沿わせてフロントブレーキまで。

ケーブルはなるべく滑らかなルーティング(経路)を心掛けます。急カーブを描くとケーブルに負荷が掛かり、変速性能やケーブル寿命の低下に繋がります。

またせっかく自分で作業するなら見た目も大事です。逆光で見えにくいかもしれませんが、ブレーキケーブルに刻印されたCAMPAGNOLOの文字が正面から見えるいい感じの位置にくるように調整しました。ショップ任せの組み立てではなかなか出来ない、自分でやるからこそ出来るこだわりです(^^)

続いて左側も組み付けて行きます。

左のブレーキケーブルは長さに注意が必要です。左のケーブルは写真のようにハンドルバーがフレームにぶつかる位置までハンドルを切っても大丈夫な長さを確保します。

これは走行中の落車や立てかけておいたバイクの転倒時などにハンドルバーがこのような状態になることを想定した対策です。もしケーブルが短いとインナーワイヤーが引っ張られて切れたり、ワイヤーは切れなくともブレーキ本体やホイールがダメージを受けて走行不能という最悪の事態が考えられるからです。

ブレーキケーブル組み付けの最後はトップチューブの後端からリアブレーキへのルーティング。

ここでもCAMPAGNOLOのロゴ配置にこだわってみました。1つは乗車/降車時に自分から見えるトップチューブ側にロゴを配置するパターン、もう1つは後方から見たときに後方のライダーにアピールする位置にロゴを配置するパターンです。

最終的には直感でよりカッコイイと感じたトップチューブ側にロゴを配置するパターンにしました。

こうしてみてきたように、ケーブルはカットする前に「見栄え」、「長さ」、「ルーティング」の3点を入念にシミュレーションしておくのが一連の作業を成功させる秘訣です。また同時に、決めた位置で確実にカットできることの重要さからも、ワイヤーカッター選びの大切さが理解できると思います。

シフトケーブルの組み付け

シフトケーブルの組み付けへと進んで行きますが、その前にTITANIO Soloの場合は付属されたボルトのようなものに焼き付き防止剤を塗布します。そしてフレーム本体、ヘッドチューブ両脇のネジ穴にスプリングを挟んで適度な深さまで回し入れます。

この物体の呼び名は「シフト・ケーブル・ストッパー」、「シフト・ケーブル・アジャスター」、「アウター・ケーブル・ストッパー」、「アウター・ストッパー」などと様々あります。全て役割は同じものなのですが、各メーカーがそれぞれ異なる製品名称をつけており、それらがそのまま一般名称的に使われている模様です。ややこしい(^o^;)

写真のようにケーブルの終点となる「ストッパー」の役割を果たすと同時に、ボルトを回してワイヤーのテンションを調整する「アジャスター」の役割を持っています。名前の通りですね。

こちらは完成系の写真ですが、ハンドルバーからアジャスターまではこのようにシフトケーブルをルーティングしました。

シフトケーブルも左ブレーキケーブルと同様に、ハンドルバーを一杯まで切っても大丈夫な長さを確保しています。またCAMPAGNOLOのロゴがうるさくならないように正面から見えるのは右ブレーキケーブルのロゴだけにしました。シフトケーブルのロゴは左右同じ位置になるように調整した上で後方へ向け、ライダーからのみ見えるようになっています。

ちなみに上の写真のようなハンドル周りのことを「コックピット」と呼びます。”cockpit bike”とか”cockpit roadbike”で画像検索するといろんなバイクのコックピットが見れて楽しかったりします。

シフトケーブルの最後、チェーンステーの後端からリアディレイラーまでのルーティングはこの通りです。

ここでもロゴの位置が外側を向いて、カーブの頂点にくるように意識して調整しました。

インナーワイヤーについて

最後にインナーワイヤーを通して今回の作業は完了です。

私はアウターケーブルこそCAMPAGNOLO純正品を使いましたが、インナーケーブルは社外品を用意しました。

BBBブランドのテフロン加工されたワイヤーです。このワイヤーを選んだ理由は以下の3点です。

  1. ブラックワイヤーなのでシルバーに比べて引き締まってカッコ良く感じる
  2. テフロン加工により非常に滑らかでシフターやブレーキレバーの引きが軽い
  3. テフロン加工によりサビ・腐食に強くオイルやグリス不要で施工やメンテナンスが楽

個人的には特に1番が決め手で選びました(笑)

もちろん弱点もあって、「硬いものが触れるとコーティングが剥がれやすい」です。ただ、雨天走行後のグリス抜けやサビの心配が減るので、定期的にケーブル交換していればメリットの方が大きいと感じています。

BBBのテフロン加工されたブレーキワイヤー/シフトワイヤーはSHIMANO用しかありませんのでご注意ください。私は自己責任の上で無理やりCAMPAGNOLOに使っています。CAMPAGNOLOに使用される場合は同様に各位の自己責任でお願いします。

インナーワイヤーを通すと、アウターケーブル内部に最初から塗られている白いグリスが付いて出てきます。

アウターケーブルから出ている部分のグリスは意味がなく、ゴミを吸着するだけなので拭き取ってブレーキやディレイラーに固定します。

完成まであと一息です。

つづく。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO RECORD 11S CHAIN組み付け

2017年2月5日