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【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD ERGOPOWER組み付け

DE ROSA TITANIO Soloをフレームから組み立てる【ロードバイク組立記】シリーズ。

前回はブレーキの組み付けまで完了しました。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO SUPER RECORD SKELETON BRAKES組み付け

2017年1月7日

今回はエルゴパワー(ブレーキレバー兼シフター)を組み付けて行きます。

準備するもの

トルクレンチ

T25 トルクス ビットソケット

CAMPAGNOLO SUPER RECORD ERGOPOWER (2015)

TITANIO SoloのコンポーネントはCampagnolo SUPER RECORDを組み付けます。コンポーネント一式、つまりGroupset(グループセット)は海外オンラインショップのMerlin Cycleから購入しました。

ブレーキおよびエルゴパワーコントロールの組み付けは付属の取扱説明書またはオフィシャルサイトを参照しながら行っていきます。

詳細はこちらにとてもわかりやすく丁寧に記載されているのでお任せするとして、例によって本エントリーでは余談を書いていきたいと思います。

エルゴパワーはCampagnoloの最大の魅力

Campagnoloの最大の魅力はこのエルゴパワーにあると思っています。

エルゴノミックデザイン

エルゴパワーはその名の通りエルゴノミック(=人間工学に基づいた)デザインで、手を置いた時、握った時、ブレーキレバーをブラケットポジションから引いた時、下ハンポジションから指を掛けた時、あらゆるシーンでとにかく気持ち良くフィットしてくれます。

また有機的で優雅なラインで構成されたデザイン性の高さも魅力的。さらに贅沢にもカーボン素材を使った質感もあいまって、エルゴパワーを眺めているだけでも幸せを感じることができます。※個人の感想ですが、カンパユーザーなら同意してくれる…かも?(^^:)

ちなみにコンポといえばSHIMANOユーザーが大半だと思いますが、CampagnoloのエルゴパワーはSHIMANOユーザーにもかなり魅力的に映っているようで、こんな商品も存在します。

そして上記商品を使うなどして“エルゴパワー+シマノドライブトレイン”を実現したコンポ構成はシマノ+カンパニョーロで『シマニョーロ』と呼ばれているようです。

ULTRA SHIFT SYSTEM

エルゴパワーの魅力はそれだけではありません。CHORUS以上のグレード(CHORUS/RECORD/SUPER RECORD)にはULTRA SHIFT SYSTEMがあります。

こちらの公式動画で紹介されている通り、リアの変速をトップ側(軽くする方向)に5段、ロー側(重くする方向)に3段、一気に多段変速することが可能です。

例えば私の場合、ケイデンスを一定に保つためにフロントをインナーからアウターへ変速する直前にリアを3〜4段一気にトップ側へ変速します。フロントをアウターからインナーへ変速した直後にもリアを3段一気にトップ側へ変速します。また川沿いのCRのアンダーパスは斜度が一気に変わるケースが多く、やはり多段変速をよく使います。

もちろんパチパチパチッと素早く3回クリックしてもいいのかもしれませんが、どんなに素早くとも3回は3回。疲れている時こそ些細な作業が手間に感じたりするので、一気に多段変速できるという“選択肢”があるのは機能的にも大きな魅力です。

組み付け作業

組み付けは簡単です。作業を行うにあたり、まずはブラケットのラバーフードをめくります。

シフトケーブルは写真のように開封時点で既に通してあります。このシフトケーブルの出口は2種類ありハンドルバーの形状やユーザーの好みでどちらから出すか変更可能です。もちろんデフォルトの状態でよければこのまま何もする必要はありません。私はケーブルを別のものに交換するため純正ケーブルはこのタイミングで抜きました。

続いてエルゴパワーのクランプにハンドルバーを通し入れ、取り付け位置の微調整を行います。最初にリンク掲載した公式マニュアルからポイントとなる箇所を以下に抜粋しました。

抜粋箇所の図を見ながらポイントを以下に記載ました。

ハンドルバーへの組み付け(公式マニュアルから抜粋)

【Fig.1 左】ハンドルバーのカーブしている箇所が正しい取り付け位置
【Fig.1 右】ハンドルバーの直線部分に取り付けると事故や破損につながるためNG

補足:
図中の”R 60-75″とあるのはR=Radius(半径)が60-75[mm]の円を描いた時のカーブということですね。ピストバイクだとRが大きなハンドルバーもありますが、普通のロードバイク用のハンドルであればほぼこの範囲に入っていると思います。

 

【Fig.2】このようなケーブル・ルーティングはシフト性能に致命的な影響がある。さらにこのタイプのケーブル・ルーティングをするハンドルバーは使用するなと注意書きされています。

 

【Fig.3】エルゴパワーの正確な組み付けとケーブルのスムーズな取り回しを保証するためα角を十分に大きく確保する

 

最後CAUTIONには、「固定力を最大限に確保するためエルゴパワーの取り付け箇所の表面は十分にざらついていることを確認すること」と記載されています。(下の写真の通り、ハンドルバーのカーブしている箇所は固定力を高めるために表面にざらつき加工がしてあります。)

以上の指示に従いつつ、「自分好みのブラケット角度」や「下ハンドルを握った時のブレーキレバーのタッチ」を確認しながら固定位置を調整します。なお、ブラケットの確認はラバーフードを元の被せた状態に戻して行います。数ミリですが、ラバーの厚みの分だけ誤差が出てしまうからです。

ネジの規格はT25トルクス。位置調整時の締め付けは仮固定程度に抑え、最後の本固定で指定トルクの10〜12Nmで締め付けです。

なおクランプの固定ボルトは奥まった場所にあり、トルクスレンチを真っ直ぐに挿し入れることは至難です。それがわかっているからネジ頭が潰れにくいT25トルクスを採用しているのかもしれません。もちろんT25トルクスといえどネジ頭が潰れないわけではないので、しっかり挿し込みながら慎重に締め付けます。

以上でエルゴパワーの組み付けそのものは終了です。

シフトワイヤーの通し方は開封時の状態を覚えておくとして、ブレーキワイヤーはブレーキレバーを引いてこのように挿し込みます。ブレーキワイヤーの出口は写真の一箇所のみで、ハンドルバーの内側を添わせるようにルーティングします。

次はブレーキ&シフターケーブルの組み付けです。

つづく。

【ロードバイク組立記】CAMPAGNOLO ULTRA-SHIFT GEAR/BRAKE CABLE SET組み付け

2017年1月28日